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なぜ、骨に転移するのでしょうか?
がん細胞は、血液で運ばれて骨に住み着くことがあります。
人の身体は、大腿骨や骨盤などの大きな骨から、耳の中にある小さな骨までを含めると、206個もの骨から形成されています。
骨の表面は硬く、カルシウムが沈着(石灰化)して化石のように見えますが、骨の中には骨髄という血液細胞を作り出す組織があり、骨に栄養を運ぶための血管がたくさん通っています。また、古い組織が新しい組織に入れ替わり、常に新陳代謝が繰り返されています。
骨転移は、治療で取りきれなかったがん細胞がこのような血液の流れに乗って骨に運ばれ、そこに住み着くことによって起こります。
乳がんは、骨転移を起こしやすいがんの一つです。
転移しやすい部位は、がんの種類によって違います。乳がんは、骨に住み着きやすい性質があるため、骨に最もよく転移します。次いで多いのが、肺と肝臓への転移です。
どのように骨に転移するのでしょうか?
がん細胞は、破骨細胞の力を借りて、病巣を広げます。
がん細胞は、血液の流れに乗って骨に到達しても、自分自身の力では、骨を壊すことはできません。古くなった骨を壊す働きをしている破骨細胞の力を借りて、下図のように骨に住み着き病巣を広げていきます。
骨転移には骨を溶かすタイプ(溶骨型)と骨を作るタイプ(造骨型)がありますが、病巣の形成にはどちらも破骨細胞の手助けが必要です。
骨転移が起こりやすい部位
身体の中心部の骨や、病巣が最初にあった部位の近くに転移しやすいとされています。
一般に骨転移が起こりやすいのは脊椎(背骨)、骨盤、股関節などの身体の中心部にある骨や、病巣が最初にあった部位の近くの骨です。
乳がんでは、乳房に近い胸郭(胸骨、肋骨、胸椎)の骨や、骨盤、股関節、大腿骨や上腕骨の付け根に近い部分への転移が多くみられます。